剣道 一本を取る「小手打ち」の方法【重要】  

剣道

2017年3月にて小手打ち画像「追記」しました。

皆さん、こんばんは。実は今週の9月3日(土)は全日本剣道選手権の東京都予選が控えております。昨夜はそれまでの最終稽古日の可能性が高かったので、気合を入れましたが、気合ほどの調子は出ませんでした(涙)警視庁特練員や実業団のトップレベルの方々が多数参加する、私が参加している中でも最高峰の大会です。目標は3回戦突破!!追って報告しますね!

ではいつもの剣道話です。本日は「小手打ち」です。

私達はあまり稽古時間が取れないため、「面打ちはやるが小手打ちは実はあまり稽古していない」という方が結構いるのではないでしょうか。

意外にもしっかりと小手が打てない方が多いように感じます。

しかしながら小手が得意であれば、試合での攻めのバリエーションは広がり、面と合わせての相乗効果で「小手」「面」ともに威力が増大するかと思います。

なぜうまく小手が打てないのか。要点を以下にまとめてみます。

・小手は低い位置にあるため竹刀を下まで振り切ることが難しい(打突部位を正確に捉えられない)

・下半身の踏み込みが上手くできない

・打突すべき間合いが分かっていない

・打突前の段階で「攻め」が効いていない

他にもあるかもしれませんが、これらを解消するためにどう打つべきかをご紹介します。

小手の打ち方

このサイトでは小手打ちは大きく分けて3種類あるとします。

・相手の竹刀の上から下に切り下げる小手(内小手含む)

・相手の竹刀の下へ剣先をおとし、そこから振り上げる小手

・相手が面を防ぐ体勢に入った際、逆袈裟切りのように横から打つ小手

実は私の攻めの生命線は「小手」であります。

しかし基本的な小手かと言われると少々違うかもしれません。ここで言う下からの小手打ちです。この小手のおかげで何度も救われてます。この小手であれば一本取れる小手打ちだとお伝えできるものになっているかと思います。

効果的な小手打ちをするにはうまく打てない要点をクリアすることが一つのハードルになるでしょうか。

・下まで切り下げる振り

・しっかりと腰を落とした踏み込みをする

・下まで切り下げるということは近間でないと届かないのでその間合いを理解する

このあたりが重要になってくるのではないかと思います。

特に小手は近間まで入らないと相手への圧力の問題もあり、良い打突ができないと思います。

では参考画像にて解説します。

まず、昔の「しょぼくれた」小手打ち画像です。
kotem1

kotem2

kotem3

kotem4

kotem5

kotem6

昔の面と同様で速さを意識するあまりにあごがよく上がり、また上体だけで打っているのが分ります。打突部位にあたっても一本にはならない打ちでした。

上からの小手打ち

次は上からの小手です。

右の攻め足で溜めをつくりました

真っ直ぐ振り上げ

気持ち横に変化

私はこの小手の打ち方をあまりしないのですが、面の軌道にできるだけ近づけることがコツになるかと思います。

下からの小手打ち

今度は下から振り上げての小手打ちです。

右の攻め足と同時に剣先もぐっと下げました

つられるように前にきたところを下から打ち込みます

この小手は実は有名選手も使っている技かと思います。

最近の主流になりつつある打ち方ですが、基本的な技としては「上から」でしょう。

しかしとにかく、有効打になりやすくリスクも少ない。私はこの小手を中心に攻めを考えています。

横からの小手打ち

なんかしらで相手の手元を上げさせます

私は竹刀を払いました

相手の手元が上がると「予測」して一連の流れ作業で左肩口から逆袈裟切り

こちらも私はあまり多用しませんが、よく試合でみられる小手打ちではないでしょうか。

2017年3月 某大会での「小手打ち」

下へ攻めて相手が動き出しました

あがった手元をめがけ小手を打ちます

踏み込みの足の音を意識する

間合いを詰めるために1~2歩前へすり足を素早く行う必要があります。素早く「ススッ」と入り間髪入れずに下か小さく「バシッ!」と打ち込みます。

または「一足一刀の間合い」からグッと前に「右の攻め足」で入り込むことも効果的でしょう。

後日別記事を書こうと思っていますが、踏み込みの際の「足の音」も重要です。この小手の場合は踏込がそこまで大きくないので「バンッ!」といい音が出やすいことも特徴です。

疑似音が多くてすみませんが、面打ちの際も同様でして、試合だけでなく稽古する上でもこの踏み込みの足の音が「パンッ!」といい音がなると力強く良い打突の印象により感じてきます。

また、上体から突っ込んでいると鈍い音になりがちですし、しっかりと腰から打ち込んでいないとなかなか良い音は出せないので「理合い」から考えても正しいことではないかと考えます。

と言ってもなかなか試合や地稽古の際にはつい上体から突っ込みがちなので良い音は出にくいですね。

私の場合は一人稽古の際は小手でも面でも良い音が出せるようになりました。しかし、面に関しては試合・地稽古では少々落ちてしまします。ついつい上体が前へ…

この小手は相手が手元を上げる、もしくは面にくればほぼこちらの小手が入ります。

やはり重要なのは「間合い」であり、「攻め足」を使ったり、「すり足で前へ出る」のですが、遠間からは二歩、一足一刀の間合いからは一歩入るあたりが良い間合いになるかと考えます。

打突前の段階が非常に重要ということは小手技以外のものでも同様でしょう。

打突時の肩と腕のイメージ画像も添付します。

半身になることで距離を確保し、左腕を利かせること

打突時は半身になっています。これにより「距離の確保」と「左腕の利き」を生み出します。

上からの小手は面と錯覚させる意味があるので少しモーションとしてはゆっくりですが、下からの小手は振り上げも少ないので速さもあります。
このどちらかの小手を身に着ると相手にいつでも圧力をかけられるようになりますので、覚えておきたいところです。

稽古法

まずは腰をしっかりと落して踏み込めるようにすることが重要かと思います。上体だけの「手打ち」では一本にはそうなりません。

初めはゆっくりと竹刀の軌道を確認しながら行うと良いでしょう。

私が感じたコツとしては打突後にすり足で走り抜けることをあまり意識しないほうが良い音(踏み込みの足音)が出やすいということです。

これはおそらく上体が前に突っ込みがちになることを抑える効果があるからだと考えられます。

面打ちの早素振りからの稽古法の際には良い音が出しやすいことも理由の一つです。これは極端すぎると打ちこんだその場で止まってしまうこともありますのでご注意ください!

過去記事もご覧ください。(面打ちの稽古法の箇所に記載)

剣道 面打ちのまとめ【重要】
結構見かけるのですが、とにかく速く打とうとして近間からバンッ!と短く踏み込む方がおります。 この面は確かに速いのですが、だいたいそこまで近間に入り、その面を繰り出すとよけられるか出ばな技・返し技をくらうのが関の山です。

そして打突の後は懸待一致を意識し、防御の意識も忘れないでくださいね。
私は先生に「懸中待、待中懸」(けんちゅうたい、たいちゅうけん)と教わりました。

長距離砲の面と、近間での小手、この二つがあると攻撃のバリエーションは広がって楽になります。攻めについてはまた後日お話させてください!

また、後日記載しました「出鼻小手」の記事もよかったらどうぞ

「出鼻小手(出小手)」は自分から仕掛けることで成立する 【出鼻技のコツ】
「自らが前に攻めて出鼻小手」 一言でいうとこのようなことでした。 この出小手は能動的なものです。具体的には「攻め」と「誘い」の2つのパターンがあるように感じます。前に攻め、相手はこらえきれず(攻めが利き)、もしくは隙ありとみて(誘われた)面を打ってきます。このタイミングで小手を打つことで必然的に「出鼻小手」となる方法です。こちらから仕掛けるのです。

「小手技」の一本集はこちらから

小手技
「小手技」の記事一覧です。

ではまた!!

 

 

コメント

  1. はなずきん より:

    こんばんは、はなずきんです。
    あれからずっと、過去の記事を読ませていただいて…あと少しで読み終わります。
    ブログを開始して1年ちょっとでこれだけ充実した剣道の記事を書かれるなんて、その引出しの多さと情熱に感服しております…。

    ところで、私のブログで、こちらの記事を紹介させていただきました。

    母と子の剣道日誌(252)全日本剣道選手権に行ってきました!(その4)準々決勝、西村対山本&真田対畠中
    (紹介した記事のURLは、「ウェブサイト」のほうに入力しました)

    内容をご確認いただき、何か問題がありましたらお知らせください。
    よろしくお願い致します。

    • ichinotachi ichinotachi より:

      はなずきんさん、こんばんは。記事読ませていただきました!
      当ブログをご紹介くださり、ありがとうございます!!
      「下から小手」ですが、西村選手が得意としていますね。
      私が勝手に「竹刀の軌道を相手の竹刀の下から振り上げる小手」をそのように呼んでいるだけなので、
      厳密にこれという「くくり」はありません。
      内容は全く問題ないですよ!
      「最短距離で打てる」というのはその通りのように感じます。

      それにしても西村選手はどの様な状況でもその「小手」が打てるようですから凄すぎて唖然とします。
      山本選手戦での一本目は相手の間の詰めと剣先を抑えてきた動きにも動じずに、すかさず「下から小手」
      二本目はお互いに一歩前に詰めて一足一刀の間に入ったところで、山本選手がさらに間を詰めてきて、
      西村選手は気持ち左足を後ろに余して踏ん張りと少しタメを作った感じから「下から小手」でしょうか。
      決勝戦の内村選手に決めた二本目の「小手」と西村選手の動きが同じでしたから、
      もしかしたら西村選手にとって、一本となり得るタイミングのものなのかもしれませんね!
      「小手」を打つに、他にもそのような機会とパターンをもってそうですから恐れ入ります。

      ブログの先輩であるはなずきんさんにホメてもらえてうれしいです。しかし恐縮でもあります。
      はなずきんさんのブログこそお気持ちと深い研究心が伝わる素敵なものだと思っています。
      また何かあればお気軽にコメントください。
      よろしくお願いします。

  2. はなずきん より:

    一の太刀さん

    ご確認ありがとうございます。
    そして西村選手の小手についての詳しい解説も、ありがとうございます。

    一の太刀さんのブログを読んで「下から小手」がすごく気になっていたので、あっ、これか!と思って紹介させていただきました。

    「ブログの先輩」などと言っていただいて、こちらも恐縮です(^_^.)
    私の剣道愛をダダ漏れして書いているだけで、技術的な裏打ちはないも同然なので、人様の役に立つようなことがあるのだろうか…と思いますが…(笑)

    私はまだ基本打ちしかできてなくて、試合で出す技のバリエーションなんて皆無と言っていいです。
    試合で勝てるようになるためには、もうちょっと技の研究をしないといけないと思っていたところなので…これからもブログ、参考にさせていただきますね。

    • ichinotachi ichinotachi より:

      はなずきんさん、コメントありがとうございます。
      すみません。西村選手の解説は私が勝手に思っているだけなの、違う可能性も大です(汗)
      私が真似をしたのは西東京の「神崎力」選手なのですが、
      西村選手のあの恐るべき「小手」は私の目指すところの「下から小手」のほぼ最高峰であろう技だと思います。

      ところで私もこんなブログで人様のお役に立つのだろうかと悩みましたが、最近は大げさに言えば、
      はなずきんさんや私のような一般剣道家がいなければ剣道界の発展はないと「大威張り」しても良いと考えるようになりました。
      私たちで少しでも剣道界の裾野を拡げ、盛り上げられたらなと思う次第です。
      私もはなずきんさんのブログ参考にしています!
      これからもよろしくお願いします!

  3. 剣心一女 より:

    一の太刀 先生

    これは、とてもわかりやすい解説ですね!

    最近とても小手で悩んでいたのですが、
    自分の『できないポイント』がよくわかりました。
    って言っても、『わかる』と『出来る』の間には、
    広くて深い溝があるわけですが……

    次の稽古で、何をどう試そうか、さっぱりわからない状態でしたが、
    一の太刀先生のおかげで、一つ目安ができました。

    いつもありがとうございます

    • ichinotachi ichinotachi より:

      剣心一女さん、コメントありがとうございます!
      おほめいただき大変恐縮です。
      なにかの参考になると嬉しいです。
      剣心一女さんのブログ、おもしろいですね!まさかラオウとトキがでてくるとは!!
      またよろしくお願いします。

タイトルとURLをコピーしました