皆さん、こんにちは。先週に引き続き今週も剣道の稽古が2回はできそうで嬉しいかぎりです。しかしあちらができればこちらができず、身体が2つあるといいなと思う今日この頃です。
さて、剣道のお話ですが、本日は「掛かり稽古」について思うところをお伝えしたいと思っております。
「掛かり稽古」 それは私たち剣道人にもっとも苦い思い出を残してくれているものではないでしょうか。
ほとんどの方は学生時代の部活動でツラい思いをしてきたかと思います。それが嫌で剣道から離れてしまった方も多いのではないでしょうか。
いつ終わるかもわからない無酸素運動…あぁ、思い出すだけでゾッとします(恐)
しかしながら、古くから剣道の世界では掛かり稽古が重要視されてきました。なぜでしょう?理由は色々あるでしょう。以下に要点を上げてみたいと思います。
・連続技を身体で覚える
・体力がつく
・打突フォームを身体に染み付ける
・この苦しい稽古をやりきったと自信につながる
・どんなにへばってもしっかりとした打ちができるようになる(精神力がつく)
・無駄な動きをしなくなる
こんなところでしょうか。まだありましたらぜひご指摘ください。
掛かり稽古の意味
学生時代、なぜこんな苦しいことをするのかとずっと思っていました。しかし、剣道はスポーツではありません。
「武道」としての概念がありますから、練習ではなく「稽古」であり「修行」の意味合いが強いのだと思います。稽古・修行であれば、当然楽しいものなどそうはないのかなと今は思います。だから試合に勝つことをついつい求めてしまいますが…
上記の要点を修めるにあたり、一つだけ、私が思うことをお伝えしたいと思います。
私としましては基本打ちがシッカリできていない人が掛かり稽古をしても効果は半減すると思っています。
間違った基本打ちしかできない方がその打突フォームで掛かり稽古を繰り返すと、精神面の修練はともかくとして、今の打ち方が身体に染み付いてしまうので、より正しい基本打ちに修正することが難しくなってしまうのではと考えます。
ですので、基本打ちをいかに正しくできているかが重要になってくるのではないでしょうか。
リバ剣に掛かり稽古が必要か
私はリバ剣も掛かり稽古が必要だと思います。
私の場合、復帰当初は「いかに動かず無駄な体力を使わず勝てるか」を考えており、当然学生時代にツラい思いをした掛かり稽古はやりたくなく、違う道で上達できるのではといろいろ考えてやってました。
しかし、そんな道はある訳がないですよね。甘過ぎました。
復帰1~2年目、区の段別の大会で当時三段だった私は高校3年生と対戦。相手の前にくる圧力に対抗する術がなく簡単に負けてしまいました。
当時32歳くらいだったでしょうか。試合後の挨拶では「きみ強いね~」なんて言って冷静を装いましたが高校生に負けた悔しさは相当なものでした。現役でもなくブランクのある私達と毎日一生懸命稽古に励んでいる高校生とではある意味差がでるのが当然かもしれません。
しかし、稽古量でいえば社会人であれば皆似たようなものではないでしょうか。それでも学生に勝つ人もいる。リバ剣だから勝てないと簡単には諦めきれませよね。

相手の攻めに屈して手元を上げてしまいました 掛かり稽古でこちらの圧力の強さを練りたいところです
さすがに36~37歳頃からは必然的に掛かり稽古もやらなくてはダメだという思いに駆られてきました。
基本的に地稽古が中心の道場稽古の中でも徐々取り入れていきました。
そんなに長くやる必要はないと思います。初めは15秒くらいからで慣れてくれば1分くらいが疲労的にも良くなってくるかと思います。
一番注意することはケガしない程度にご自身にあった内容で行うことかと思います。
まぁ、それでも38歳頃だと思いますが、東京都大会で国士舘の学生(おそらくレギュラーではない)と対戦。
ガンガン前に出てくる相手になす術なしといった具合に完敗したこともあります。この頃は「もうこれ以上強くなれないんじゃないかな~」なんて思いも結構ありました。どうすれば試合で勝てるか分りませんでした。
ある程度掛かり稽古で体力はつけた。しかし面打ちにイマイチ伸びがないから打つのが怖い、小手もなかなか決められない。返し胴は得意だがそればかり狙えない。あぁ、ツラいっす!
長いこと苦汁をなめ続けましたが、ここ数年それなりにしっかりした面を打つことができるようになってからは掛かり稽古が劇的に充実してまいった今日この頃です。どんどん良いフォームを身体に染み込ませることができて、
前回の下っ腹に力を入れて行うことでますます体力も付き、攻めの圧力も増してきている気がします。良いことづくめ!の掛かり稽古となってます。
丹田に力を入れる方法の過去記事もご覧下さい。

大人になるとなかなか掛かり稽古をする環境がなくなりがちですが、実業団クラスの方々と対等に渡り合うためにも、私達には「掛かり稽古」が必要です!
苦しい稽古をしても効果が半減ではもったいないですよね!ですので、まずは正しい基本打ちをしっかりと理解してからだに馴染ませてか、掛かり稽古で一緒に汗を流しましょう!
ではまた!
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