皆さん、こんばんは。最近は局地的に激しい雨が降ることが多いようですね。昔は日中暑くて夕立になり雨が止んだ後、夜涼しくなるという日がよくあったような気がしますが、ノスタルジーからかそのような日があると安心します。「宿題は涼しい午前中のうちに済ませとけ!!」とか(笑)
では剣道のお話です。これまで「打突フォーム」と言いながら、ほとんど「構え」のことに注力したお話でした。それもこれもすべて打突への土台作りとして重要なものだからです。しかし前回までで現時点での私の構えに対する考え方はほとんどお伝えできたかと思います。そこで、本日は「面打ち」の動作についてでございます。
面打ちで意識することとは
・右足はつま先だけ先行して行き過ぎない
・腕の振りは肩・肘・手首を連動させてどれかに偏らない
・頭から突っ込まず、あくまでも下半身で推進する
・下半身は遠間から踏み込む(長い距離を詰める)ため、時間がかかる。竹刀の振り方にバリエーションを持つ。
こんなところでしょうか。
以前掲載した最近の面打ちをもう一度載せてみます。
昔から、実践で打つ面であっても肩を使い振り上げた面がよいと思っておりました。しかしながら、何を隠そうまだ私にはこれができません。できる方の面を見ていると肩まで振り上げると顎が上がらずに面を打てるので気配が少ない利点があるように感じます。やはり理想的かと思います。
とにかく前に出ようと考え、以前はつま先をできるだけ前へ出そうと必死に頑張っていた時期がありましたが、これはNGです。
先に前に出した足の後に上体が前に出ると、その反動で足が後ろに戻ってしまう現象がおきてしまいます。
理想としては「水たまりを飛び越えるイメージ」とよく聞く言葉ですが、私も同様のイメージで踏み込んでいます。つま先と膝が水平に動くこともよさそうです。この辺りはご自身に合ったもので模索してみてください。
重要な点は左足に体重を乗せて「上体がぶれずに前への推進力があればよい」かと思います。
リバ剣が目指す面の打ち方
結構見かけるのですが、とにかく速く打とうとして近間からバンッ!と短く踏み込む方がおります。
この面は確かに速いのですが、だいたいそこまで近間に入り、その面を繰り出すとよけられるか出ばな技・返し技をくらうのが関の山です。
我々が神奈川の高鍋さんのように「最速の面」となるのはまず無理があります。センス・培っている地力などがまったく違いますから当然です。
以前から何度もお伝えしており恐縮なのですが、私達は「速く」よりも「遠間から腰の入った面を打てる」ことを目指すべきです。これは試合のみならず稽古でも今後の私達の剣道の質を高めてくれるはずです。
【注意点】
遠間から腰の入った面を打つ場合、下半身は遠間から踏み込む(長い距離を詰める)ため、右足着地に時間がかります。圧倒的に竹刀の振りの方が速いのです。
先にお伝えした「とにかく速く」と竹刀を振ってしまうと遠くへ踏み込みたくても身体がついていかず、目元の高さくらいまで振り上げないと「足」が「振り」のスピードについていけずにシッカリとした面が打てません。
もし、振りを小さく素早くしたまま遠間からの踏み込みを実行するのであれば、下半身(足)から始動して上体が推進し始めたあたりから竹刀を振りあげ始めるとちょうど良いタイミングになるかと思います。
もしくは、下半身から始動すると同時に竹刀を担ぐ・剣先を下段に一度下げるなどすることで踏み込みの時間に竹刀の振りを合わせることもできるかと思います。
「面打ち」画像
では画像を見てみましょう。以前も掲載しました私の最近の面打ちです。
この面も下半身の方が気持ち先に始動しておりましたね。
タイミングを変えるバリエーションをつけた「面打ち」画像
続いても最近のものですが、相手の竹刀を一度下へ抑えてからの面です。
相手竹刀を抑えるタイミングですでに右足が始動し始めているのがより顕著に分るかと思います。
考察
細かいことですが、この動作があることで「竹刀の振りの速さ」を「足の踏み込みの時間の長さ」に合わせ、踏み込みの距離を取ることができています。
先の面よりもより遠間から打つことができます。
本当はより基本に近く、竹刀を目元あたりまで振り上げながらタイミングを合わせた方が良いのかもしれませんが、試合でその面ばかりですと、少々心許ないので面打ちのバリエーションとしてすべてできるようになっておきたいところです。
初めは担いだり、剣先を下げる方法が楽にできるかもしれません。タイミングがとりやすいからです。
■剣先を下げる打突の記事
稽古法
まずは素振りで感覚をつかむことが良いかと思います。ただ基本の素振りって2種類ありますよね?
1.右足を出すと同時に振り上げて、左足を引き付けると同時に切り下げる
2.初めに竹刀を振り上げて、右足を出すと同時に切り下げる
この2番目の素振りが良いと思います。振り上げてから水たまりを飛び越えるイメージで「面!」すると…なんと早素振りに近いものとなりました!
早素振りのイメージからしっかりと踏み込みの距離を取る面を連続して前にのみすすみ打った後はまたしっかりと構えてから追い込み稽古的に続けます。
感覚が分ってきたら徐々に振り幅を小さくしていくようにします。そうすれば、自ずと実践的な面を会得しているかと思います!
また、打突フォームをより自分のものにするためにしっかりと「掛かり稽古」をしてください(笑)適度に、ケガしない程度でお願いします!!
この面を打つためには「構え」という土台がない打てないと思います。過去記事もご覧下さい。
■中段の構えの記事
よろしくお願いします!
ではまた!
コメント