皆さんこんばんは。一の太刀でございます。
先日の2月12日(月)は第66回東京都剣道大会がありました。
昨年も参加させていただきましたが、今年もお声掛けいただきまして加盟区の代表として参戦しました!
この大会は警視庁の特練員が3チーム、皇宮警察、法務、消防庁、学連剣友会(大学OB会)、「学生クラブ」として現役の東京都内65大学から構成されるチームが3チームほど参加。そして東京都の市区の剣連の代表チームが出場します。
ほとんどが強者と思ってよい東京都の大会の中でもレベルが特に高いものです。
今大会は合計44チームでの大会となりました。
改めまして、このブログを読んでくださっている皆さんはご存知かと思いますが、私はリバ剣であり、高校途中から剣道を約13年間やめていました。
現役当時の戦績もたいしたものではありません。
そんなしがない自分ですが、剣道を再開して大学まで剣道を続けていた強者たちに勝ちたい思いを抱いて続けていました。
この大会では自分がどの程度できるのかを知る上でも重要なものです。
加盟区剣道連盟の代表「三将」として参戦
7人制の団体戦となります。
私のポジションは昨年と同様で前から5番目の「三将」です。
私のチームは区に加盟している実業団クラスで高校大学と強豪校で実績を残した方々5名、私と同じくもう一名は四国地方出身の方で学生時代の実績抱負な強者。
皆歴戦の心強いメンバーです!
昨年も5名同じメンバーでベスト16までいきました。なかなかの成績ではあります。
気になる点は私含めて3名の年齢が40を軽くオーバーとかなりの加齢(笑)
大会プログラムをみますと当たり前ですが20代が多く、30代もそこそこ、40代は18名、50代は1名しかいませんでした(汗)
40オーバーは19名/308名です。その内の3名が我がチーム…わお!
いざ勝負!!
一回戦 東京西エリアの某チーム
東京都の西側の広域エリア全体で構成されるチームは合計で5チームが参戦しています。
メンバーを決める予選をすることもあるこの地域ですが、さすがにこの大会は人数も多いので選考会はないのではと思われますが、みな地力ある相手です。
前の4人は…
先鋒:勝ち、次鋒:勝ち、五将:分け、中堅:分け
そして私の相手の方は剣道の名門T大学剣道部卒の20代半ばの方でした。
先手を取る意識を忘れずに試合開始!!
開始からまずは得意の「下から小手」
打突部位をとらえましたが横打ち過ぎたか一本とならず。
その直後、出鼻を狙って「面」に跳びました。
決まった!一本先取!
狙い通りの「一足一刀の間合いからの出鼻面」に気分よくなりました。
二本目の合図から次は「小手」を誘って「返し面」を狙おうと前に詰めていきます。すると相手は「小手」にきました!
私は「返し面」
しかし相手は「小手・面」でした。「相面」に近い状況!
審判さんの判断は!
あっさり相手に軍配(涙)
さすがに地域の大会とは圧力が違いますね…こちらの緊張度も増してきます。
しかし、負けられません。
恐らく私のチームで足を引っ張ってしまう可能性が最も高いのは実力から言っても私です…嫌なイメージがふと過ぎります…
その後の展開は相手も変なことをしない正統派だったからというのもありますが、「面返し胴」「小手返し面」とこちらの優勢技を出しつつ圧力をかけられました。
が、それ以上うまくはいかず、そのまま終了。
「引き分け」でした。
その後は副将:勝ち、大将:分け でした。
3勝4分けで一回戦突破!!
余談ですが、いつもの打たれた場面のちっちゃな画像はカメラが直前に倒れてしまい、撮影することができずありませぬ。
二回戦 学生クラブ
昨年に続き、またしても二回戦で学生クラブと対戦。
後からみると昨年のチームより実力がありました。
しかしながら、現役バリバリの彼らを相手にどこまでできるのか。
これは私にとっては重要な試合なのです。
実はこの数ヶ月の私の精神状態は思わしくありません。
まずは稽古不足。週一ペースを保てない日々が続き、安定しない打突フォームに試行錯誤する時間も自分の中で消化できず、それがたたってか年末の区民大会でもあえなく一回戦負け。
年が明けても稽古量は変わらずでこの日を迎えました。
近年にない不安定な気持ちからか、当日までの数日は昔の自分に戻ったように緊張し、いやなイメージと無意味な想像を膨らませることに時間を費やしてしまいました。
これはまずいパターンだと自分でわかっていつつも今一つ集中することができません。
先ほどの一回戦でそこそこやれたことで一安心はしましたが、レベルの高い相手しかいないこの大会で引き続きの緊張状態…
そんな中、私のチームの監督が心に響く言葉をかけてくれました。
「次は現役学生!スピードで負けても、プライド、気持ちでは負けるなよ~」と。
むむむ…
私の心に火が付きました!!
こちとら、それなりに人生経験積んどんじゃ!!負けてたまるかっての!!
やってやる。
気持ちは吹っ切れました。
そして試合開始!
前の4人は…
先鋒:分け、次鋒:負け、五将:分け、中堅:勝ち
この流れは私の試合からチームの勝敗の比重が高いものとなりました。
私の相手は六大学の一つR大学剣道部。強豪高校出身の方。
勝負!
「捨てきる技」を出すこと心掛けます。
開始早々、相手は「飛び込み面」!
あどけなさが残る顔立ちからは想像しにくかったのですが、さすがに鋭くリーチもあります。体格も私よりひと回りは大きく、アタリが強い印象。
こちらも負けじと、「面」があることを意識させるうえでも一回戦同様に出鼻を狙った「飛び込み面」。良いタイミングも竹刀でよけられました。
その後も狙い通り「小手返し面」、「返し胴」とタイミングも良いものでしたが、有効打までにはならず。
よい流れで進んでいきました。
しかし!
相手は突如としてスタイルを変えてきました。
こちらの「体を崩す」技を多用。
「体当たり」や、つばぜり合いから左右へと押し込んで崩してきます。
また、このつばぜり合いから器用な竹刀操作で「引き技」も打ってきます。
こんな竹刀操作、自分にはできません(涙)
あわやの「引き胴」を貰いましたが一本とならず助かります。
あっという間に私の体力はなくなり、思うような打突ができなくなってきました。
まずい…
しかし、前半で打った2回の「飛び込み面」が効いたか、打ち気をみせると相手は「返し胴」を狙う動き、そこを「下から小手」で2回ほど良いタイミングで打突しましたがこれ一本とならず。結果的にここで決めきれていれば。
普段3分間の試合が多く、この状況で私には5分間が長く感じます。
豆腐メンタルな私は体力消耗から後半気持ちが切れそうになりましたが、先の監督の言葉、また、前回大会では良い流れから少し油断して一本取られたことを思い出し、気をなんとかつないでいました。
ここで負けたらチームも後がない…
ついには簡単に吹っ飛ばされて転倒。
この頃にはもうヘロヘロですよ…
しかし、終わり際に捨てて打った「面」!そこに相手は合わせたように「小手」!
共に一本とならず。
ここが勝負どころ!!
その直後、私は乾坤一擲の「担ぎ面」!
これは良いタイミングで相手も居つきました!
ところが…
もはやまともな「打ち」も「間合い」を図ることもできず、あえなく一歩足りない状況で竹刀は空を切りました…
そして数秒後に終了。
結果は「引き分け」です。
どうにか引き分けたといったところでしょうか。
その後のチームは
副将:分け、大将:負け
大将戦までいきましたが、残念ながら1勝2敗4分けで敗退。
二回戦、ベスト32にて終了となりました。
出鼻面
今大会はこの一本だけです。
よろしければご覧ください。

相手が間合いを詰めてきました

間髪入れずに始動します。この距離だからこそ比較的安心な間となります

相手はつられる(合わせる)ように「面」にきます

始動がこちらの方が圧倒的に早かったので、当然ながらこちらが先に打突部位をとらえます
閲覧ありがとうございました。
おわりに
とりあえずの収穫としてはこのレベルの相手でもこの「出鼻面」はとれる事実を作り出しましたことで、自信につながりました。
しかし自分で言っておいて何ですが、今回のお相手の方々とは人生経験はこちらが豊富でも、当然ですが剣道の試合経験では負けています…
試合の主導権を握りつつあった中でスタイルを変えられたのは完全に相手が一枚上手でした。また、打突力や竹刀操作、体力、剣道の美しさといった点からも地力が私より上だったように思います。今の私にはあんな動きできませぬ…くやしー!
体力的には、今回無駄な力を使いすぎました。
それでも「気持ち」で乗り切ったことや、うまくこちらの攻めにハメていけたことでそれなりの戦いができたのかなと思います。これがあるからなんとか彼らとやり合えているのでしょう。
戦略が大事ですね。
そして、やはり地力をつけなければいけません。戦略があり、それを実行する地力がなければ一本となりません。
そしてその自信があれば、もっと試合を冷静に進められるのかなと思います。
余談ながら「攻めから動きを予測する」ことは現在課題として取り組んでいるのですが、まだ実践では思うよういきません。これができればよりこちら主導で試合を作っていけるのだと思うのですが…
思うことは色々ありますが、それだけよい糧となる大会だったかと思います。
チームの皆さん、ありがとうございました。ご一緒できて光栄でした。
ちなみに昨年の大会の記事はこちらです。

また、今大会の優勝は警視庁Aチーム、準優勝は皇宮警察でした。
ではまた!
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