皆さんこんばんは。一の太刀でござます。
関東では暑さが戻ってきてツラいところです。しかし稲や野菜は日照時間が少ないと病気などで予定通りの収穫が難しくなってしまいますので、難しいところですね。
では剣道のお話です。本日は「ブラジルのスザノ市にある福博剣道部が全伯大会で優勝」です。
明治41年、貧困と国策により日本人の中には新天地を求めて日本から見るとちょうど地球の裏側あたりにあるブラジルに移民として渡った人々がいました。
主にはコーヒー農園で働くためでしょうか。
ひどい労働環境や迫害などでとても苦労されたようです。
昭和32年設立の福博剣道部創立60周年記念大会
その地には剣道連盟があり、脈々と剣道文化を受け継がれておるようです。
ブラジル スザノ市
■Wikipedia スザノ市
日系人が多い都市です。
石川県の小松市が姉妹都市となっています。
古くは葉野菜・トマト・ジャガイモ・鶏卵を主として育てたようです。
今回はこのスザノ市南部に「福博村」と呼ばれる日系人のコミュニティがあり、そこでの剣道連盟の活動のお話です。
少し前のデータですがスザノ市福博村についての詳細が書かれたサイトがありました。
■移民100年祭 スザノ市福博村
地元で行われた「全ブラジル大会」で優勝
2017年8月6日に福博剣道連盟が居を構える地元スザノ市でこの大会は開かれました。
ブラジル各地から18チーム240人が出場して競い合い、福博剣道部は見事「総合優勝」を遂げました。
回顧録
福博剣道連盟の創立者の一人、大浦文雄さんは設立のきっかけとなった谷口又男さんとのやり取りを教えてくれます。
日本より直来の人で、名は谷口又男、剣道五段練士、年は33歳で、自分と同い年であった。
中略
そんなある日、谷口さんが真剣な顔をして学校で剣道を始めたい、と言い出した。
それまで剣道の試合しか見ていなかった私は、防具もないのにどうやって教えるのか、と質問した。それに対して、まず基本から始める、何事も基本をしっかり習うことが大切だ、打込みの素振り、相手に向かう身体の足捌きなどの練習にも可成の時間がかかる、との返事であった。
ニッケイ新聞 引用
福博剣道部創立60周年に寄せて=福博村会顧問 大浦文雄 – ブラジル知るならニッケイ新聞WEB福博剣道協会(山元ケンタ会長)主催の第47回福博剣道が、6日にスザノ市のアセアス体育館で行われた。全伯各地の同情から18チーム240人が出場し、日ごろの練習の成果を競い合った。総合優勝を果たしたのは福博剣道部だった。ま ...
谷口さんとしてはブラジル渡ってからも、剣道に対する強い思いがあったのでしょう。
まさに一から始まった剣道の歩みです。
その後、昭和42年の第9回全伯大会でその剣道活動が花開き、初優勝を遂げました。
それから50年、連綿と続いた日々の稽古で現在は「世界大会にも選抜される選手がいる」程となっておるようです。
大会結果
《個人戦男子》
【幼々年】1位=佐藤ダイキ(文協)、2位=小早川ユキオ(福博)、3位=林ケンジ(文協)、アラウジョ・ユウジ(福博)【幼年】1位=清田ロジキ(正神館)、2位=ジョン・マルケス(正神館)、3位=土田カウエ(福博)、カルロス・レイテ(スザノ)【少年】1位=林ケンジ(福博)、2位=林ユウイチ(福博)、3位=伊藤ダイキ(福博)、高橋ビトル(三重)【段外、初段】1位=フエロ・フラビオ(文協)、2位=ブリト・ガブリエル(正神館)、3位=小西エリキ(国士舘)、クリスピン・ルカス(国士舘)【二、三段】1位=長野ヒサシ(福博)、2位=上田ユキオ(スザノ)、3位=山口ジン(福博)、松岡ダニエオ(福博)【四段以上】1位=高山セルソ(三重)、2位=深水セツオ(香川)、3位=林リュウイチ(福博)、山元ケンタ(福博)
《個人戦女子》
【幼々年】1位=中島ラリサ(国士舘)、2位=土田ラファエラ(ジャカレイ)、3位=郡司カオリ、郡司アケミ(福博)【幼年】1位=小早川アユミ(福博)、2位=林アユミ(福博)、3位=有賀エミ(文協)、万ハルカ(三重)【少年】1位=テレス・アナ(聖武館)、2位=レイテ・ミレネ(スザノ)、3位=山元アキナ(福博)、アオベス・イザドラ(聖武館)【初、二段】1位=西村マリアナ(松風館)、2位=平川リアラ(福博)、3位=菊地アナ(スザノ)、カマルゴ・チエ(ジャカレイ)【三段以上】1位=木村リエ(三重)、2位=米田ララ(文協)、3位=ツカモト・ハルミ(文協)、戸井田リエ(聖武館)
《団体戦》
【幼々年】1位=福博、2位=文協、3位=国士舘、ジヤレス【幼年】1位=福博、2位=ジヤレス、3位=三重、スザノ【少年】1位=福博、2位=文協、3位=三重、スザノ【初、二段】1位=スザノ、2位=福博、3位=正神館、香川【三段以上】1位=福博、2位=三重、3位=香川、聖武館
おわりに
世界大会などを見てもブラジルは古くから結果を残してきています。
男子団体は準優勝1回、三位5回。女子団体は準優勝1回、三位3回です。(2017年現在)
日系人の方々を中心にしっかりとブラジルに剣道文化が根付いているようです。
どうやら今後もますます、我らが日本代表を苦しめる存在となりそうですね♪
私たち一般剣道家としては草の根レベルで剣道界の向上に努められるよう、日々稽古に励みたいものです。
良きライバルとして互いに切磋琢磨できると良いですね!
ではまた!
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