皆さんこんばんは。一の太刀でござます。
それでは剣道のお話です。本日は「第17回世界剣道選手権大会をふり返る」です。
先日は9月14日(金)~16日(日)にて開催されておりましたこの世界剣道選手権大会。
以前メンバー発表の際の記事を書きました。

その我らが日本代表は素晴らしい活躍をされていましたね!
祝! 日本代表 完全優勝!!
■個人戦
男子優勝:安藤翔選手
女子優勝:松本弥月選手
■団体戦
男子優勝:日本代表
女子優勝:日本代表
素晴らしい結果でした。
まずは選手団の皆様、おめでとうございます。そしてお疲れ様でした!
また、この様な誇らしい結果をありがとうございます。
今回は個人戦の感想です
■男子個人
優勝:安藤翔選手(日本)
二位:J.JO選手 (韓国)
三位:竹ノ内佑也選手(日本)
三位 :B.PARK選手 (韓国)
※ベスト8:勝見洋介選手(日本)
■女子個人
優勝:松本弥月(日本)
二位:山本真理子(日本)
三位:藤本 美(日本)
三位:妹尾舞香(日本)
注目の試合 個人戦(準決勝) 安藤選手 VS 竹ノ内選手
日本人対決となったこの準決勝。
過去の戦績は詳しくわかりませんが、2017年の警察剣道選手権にて安藤選手が優勝したその大会で準々決勝にて竹ノ内選手と対戦。その時は竹ノ内選手の「小手返し面」の誘いの「小手」を見事に打突し、一本として勝利しています。
今回はいかがか。
近年は特にどっしりと構えて攻める傾向が強くなった竹ノ内選手に対し、安藤選手もその美しい構えを基本とし攻めていきます。
途中安藤選手「突きから引き面」「引き小手」や竹ノ内選手の「面返し胴」「小手返し面」などできわどい場面がありましたが、手の内を知り尽くしているであろうお互いですから安易に大技などは出せないのではないかと予測できます。
まさに一進一退の攻防。
決まりませんでしたが、私は安藤選手が「面返し胴」を打っているところを初めてみました。
この世界大会では審判の判断の問題か、どうしても鍔迫り合いの時間が長くなってしまうようですね。
最後は間合いを詰めてきた竹ノ内選手に対し少々後退しつつ機をみて裏から竹刀を払いながらの「払い面」
見事な一本でした。
注目の試合 個人戦(決勝) 安藤選手 VS J・JO選手
安藤選手と韓国のJO選手の決勝戦。
あの全日本選手権を二回手にしている西村英久選手を逆転の二本勝ちをしてここまで勝ち上がってきたJO選手です。
「近~中間」という日本の剣道ではおよそ前に出て打つような機会ではないところからくりだしてくる技が印象的な韓国人選手達ですが、JO選手もそれに違わないようですね。
韓国人選手との対戦は特に鍔迫り合いが長くなってしまいます。目指すところが違うのかわかりませんが、やっている剣道が違うから仕方ありません。
あの距離からバシバシ打ってくるので日本人選手としてもなかなかうまく離れられません。
しかし、安藤選手はジリジリと間合いを詰め、相手の「小手を抜く」動作から「機会の良い面」を打ち見事一本先取!
その後JO選手にも際どい「小手」がありましたが、このJO選手は「小手」がうまいですね。
対西村選手戦でも奪った二本はともに「小手」でした。得意技なのでしょうか。
そして、試合中盤に鍔迫り合いから離れてすぐに打ち間に入ると安藤選手は素早く「飛び込み面」!それが見事な「出鼻面」となり勝負ありです!
見返すと少し前にもそれを狙ったかのような「面」を打っています。
近~中間での打ち合いを予測しての想定通りの技だったのでしょう。
優勝おめでとうございます!
注目の試合 個人戦(準決勝) 妹尾選手 VS 山本選手
私の大注目選手である妹尾舞香選手ですが、高校生にして個人戦で準決勝まで勝ち上がります。
それまでには強豪韓国人選手をも安定の二本勝ちを収めています。
日本女子屈指の実力者である山本選手相手にどうなのか。
やはり注目の一戦でした。
誰が相手でも妹尾選手のスタイルは変わりません。
どっしりと構えジリジリと間合いを詰めながら相手を追い込んでいく試合展開は相手が山本選手でも変わりませんでした。
山本選手は足と剣先を巧みに使い、相手を翻弄するスタイル。鋭い打突は驚異的です。
しかし、試合序盤に展開が動きました。
妹尾選手は得意の「くの字」防御を駆使して攻め込みますが、中間で誘いの防御。
そこを山本選手も防御態勢から「小手」へ変化。
見事打突部位をヒットし相手の左側に高速で詰めより妹尾選手の「返し面」は肩越しにあたります。
素晴らしい「小手」で一本。
高校レベルでは正に無敵の妹尾選手ですが、この後の展開は山本選手に安定の試合運びをされてしまいます。
都度、体を寄せてくる山本選手の隙をみて「裏からの引き面」などを繰り出しますが、決定打には至りません。
さすが山本選手といったところでしょう。
一本勝ちで勝負ありでした。
おわりに
改めて感じたのが、この世界大会を勝ち抜くことは大変難しいのであろうということです。
その国ごとに我々とは少々違った剣道をしていますから、彼らを相手に全て勝ち抜くということは相当なものです。
その様な中、勝見選手もベスト8、第三位に竹ノ内選手、そして安藤選手が優勝と素晴らしい結果だったかと思います。
女子に至っては上位ベスト4すべてが我らが日本代表といった完全勝利を収めています。
特筆しませんでしたが優勝者の松本弥月選手は前回の第16回大会に続きの優勝であり二連覇を成し遂げました。恐るべき選手です。
ともかく、戦った選手団の皆さんにはお疲れ様でしたと声をかけたいところです。
■安藤選手の記事
■竹ノ内選手の記事

■妹尾選手の記事

次回は団体戦の回です。
ではまた!
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