皆さんこんばんは。一の太刀でございます。
皆さんもご存知でしょうか。本日はなんとも悲しいニュースです。
「全剣連の居合道部門にて昇段審査での金銭授受の発覚」です。
今年に入ってからは体育会系の組織での問題が世間をにぎわせておりました。アメフトやボクシングといったあたりの問題を私も知ることとなりました。
しかし…まさか全日本剣道連盟がこれに続くようにちまたで話題なるとは…
「範士」の称号や「八段」の段位と引き換えに金銭授受か
内閣府に提出された「告発状」からの発覚です。
全日本剣道連盟は「金銭授受の不正が常態化していた」ことについて、事実関係を認めているとのことです。
全日本剣道連盟によると、2012年の「範士」の称号を得るための審査で、受験者の男性が7人の審査員に合計およそ100万円を渡していたという。
また、2016年にも、「八段」への昇段審査で別の受験者の男性が審査員に配ってもらおうと、自分の指導者におよそ200万円を渡していたという。指導者は、金銭を審査員に配らず、男性に返金していた。
「八段」や「範士」取得の際にこの金銭授受があったようですね。
「誠意やないか。カネやないか」
平成24年3月。告発状によると、関西地方に住む連盟会員の男性は、居合道の称号で最高位の「範士」審査を目前にして、そう迫られた。相手は全剣連の専門委員会「居合道委員会」の委員で、要求額は合計650万円。委員長や自身にそれぞれ100万円、残りの委員にも50万円ずつ-という内訳だった。同委員会は競技人口の少ない居合道の普及や振興などを一手に担っており、当時は委員が範士の審査員も兼ねる状況が続いていた。男性はこうした慣習に反発し、支払う意思がないことを伝えた上で、八段範士となっていた人物らに相談した。
ただ、期待するような反応は返ってこなかった。
全剣連に不正合格の調査を求める嘆願書まで出していたとは…
全剣連はこの650万円の要求額は否定しているようです。
この告発状の内容については録音テープなどもなく証拠は残っていないとのこと。
しかし、接待なども常態化していたようです。
全日本剣道連盟の対応
全剣連も早急に対処したようです。
2018年8月18日0:00現在にて公式HPに報道ついての内容と対処について記載があります。
■全日本剣道連盟 公式HP 「本日の居合道に関する報道について」
諮問予備審査会および綱紀委員会による調査にて「審査に近接した時期に金銭を授受する不適切な習慣が古くから存在した」ことが認定されました。
すでに昨年2017年にて対処していたのですね。
原因
背景には次のような事情が確認されています。
要約しますと…
1、審査員の「主観的要素」が強いため知遇を得る
2、高位の称号・段審査の審査員は人物の特定・接触が容易だった
3、審査員は長年同じ人がする場合が多かった
4、大きな「流派」の大先生の意向が強く反映
このような事情からとのことです。
対処
この問題に関与したことが「明白な」元居合道委員長、元委員、元審査員および受信者に対して、2017年11月6日付けで責任の重さに応じて、個人会員資格ないし称号・段位の自主返上・停止などの綱紀処分を行ったようです。
金銭授受を素直に認め深く反省していることから全剣連綱紀委員会規則に基づき、一定期間その処分の執行を猶予することとしています。
感想
本当に純粋に金銭授受で「八段」や「範士」を得た方がいるのでしょうか。
そうであれば大変悲しいことです。
居合道の事は良く知りませんが、「範士八段」といえば記事にもあるよう「雲の上の存在」でしょう。
しかし、その様な先生方が金銭授受が必要なほど「居合を生業」とするには厳しいものなのでしょうか。そのあたりの金銭的事情はわかりません。
剣道界を振り返ると「実技」があること。「面をつけていて個人を特定することが難しい」こと、「自身の担当審査員を事前把握することは難しい」ことがありますから、そうはこのような不適切な行為は横行されないのではないかと個人的には思います。
ただ、例えばですが…
八段の先生がいない地方にて、都市部から八段の先生をお呼びして講師をしてもらう。
その様な状況があったとして、呼んだ側がその際に、お迎えし、食事を共にし、謝礼をするということを「接待」とされてしまうのであれば、どうしたらよいのでしょうか。
詳しくないのでわかりませんが、明確なルールが存在すればよいですが実際はあるのでしょうか。
ルールがあればまたそれは「淡泊な関係」となる恐れも承知する必要があるでしょう。
とにかく
「金で段位・称号を買う」
これだけはあってはなりませんよね。
また、最後に強調したいことがあります。
皆さんの中ではこの問題が「居合道」ではなく「剣道界」のことと誤解されている方もおるようです。
「剣道界」のお話ではありません。
なんだかな~
それにしても悶々とし、悲しい気持ちになりました。
ではまた。
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