皆さんこんばんは。一の太刀でございます。
もうすぐゴールデンウィークですが、遠出のご予定などありますでしょうか。
では剣道のお話です。本日は「ついイライラしてしまう相手との稽古の仕方」です。
世の中は広く、様々な方がいらっしゃいます。剣道を続けていると、どうもかみ合わない、なぜこんな打ち方してくるのか?、なぜそんな上から目線なのか?といった具合に、ついこちらが感情的になってしまう相手に出くわすことも少なくありません。
打つ機会や打ち方が通常でなく、ケガを負わされてしまうのではないかと思うような剣道をされる方などはできればお相手したくありません。
しかし、大人であればある程度自分の意志で相手を選べますが、子供や学生さん、若い方はそうもいかない場合も多いでしょう。
そんな時、どの様に稽古していけばよいのか。考えていきたいと思います。
やりにくい相手との稽古の仕方
本当に様々な方がおります。
まずはその状況を探りたいと思います。
どの様な時に「イライラ」したり、「感情的」になってしまうのか
私の経験ですと以下の様な内容の方とお稽古した際にそのような状態になってしまったことがあります。(怒)
・全ての打突が異常に痛い
・豪快な「迎え突き」やおかしなタイミングでの打突で打撲をする
・「難剣」でトリッキーな打突を多用する。しかもそれを「まいったか」と言わんばかりの残心で一本を主張される
・「ほれ、ほれ~」「おめんなりいっぽーんっ!」などといった挑発的な気合いとドヤ顔を出す
・こちらが面打ちして相手との距離がなくなった際に「みぞおち」あたりを手で押してきて突き放そうとする(胴の上からでもとても苦しくなります)
・間合いが近い(近すぎ)
相手と自分の「立場の違い」でまた感情も変わったのでしょうが、正直申し上げて、この様な方はわたくし、苦手であります。
我を忘れて「かちん」とくることもあるのですが…それは修行不足というものですね。
どう対処すればよいか
上記の私の経験では大きく2つのパターンに分けられます。
・挑発的に感じる
・痛みやケガへの恐怖
これらに対して腹立ってしまうのかなと考えました。
■挑発されたように感じた場合
私の場合ですが、間合いがとても近くて攻めもなにもなく、ただ速さだけで「面」を打ち、「後打ち」も多く、調子に乗ってくると「面抜き逆胴」から始まり「片手面」「片手小手」とくる方を知っています。
もう何年もお相手いただいているので、現在はまったく気にもとめなくなりましたが、初めの頃はもうイライラして、とにかく打ち込んでやろうと必死になっていたのですが、結局良いことはありません。その方との稽古では自分の剣道を狂わせられてしまうのです。
構えや打突フォームもおかしくなる可能性があります。打ち込んでやろうとムリをして強引に打ちにいってしまうケースが多いわけですから。
心は熱く、頭は冷静であれ!
しかし、長年お相手していただいていてわかりました。
このお方の場合ですと打たれても良いのです。
こちらが「ムキ」にならず、しっかりと打突できていれば、変なタイミングで「片手技」はされなくなりました。
かわらず、「後打ち」はしますし、間合いもめちゃくちゃ近いのですが(笑)
そういった意味でも、こちらの打突がしっかりと一本とれたなら、残心まで気を抜かず打ち切ること。
ちなみに、この方、お話するととても純粋で素敵な方なんです♪
ちょっと腹が立ってしまっても、人柄はとても感じよい方が多いので困ってしまいます。
剣道に熱心な方が多いということでしょうか。
まあとにかく「ムキ」になったほうが負けです。気持ちは熱くなりますが、淡々と普段の稽古を心掛け、圧倒すればそれでOKではないでしょうか。
子供や学生さんがこの様なタイプの上手(うわて)の方とする場合は、状況的に仕方ありません。
自分の出来うる限りの剣道で向かっていってください!その方に認められれば勝ちだと考えて自分のためになるような稽古を心掛けていくしかありません。
■痛みやケガの恐怖を感じさせる相手の場合
愛情や理合いのある「迎え突き」であれば、これは自分のためになるものですから恐れず向かっていってよいのではないかと思います。
しかし、難剣のためにどうも普通にやっていてはケガをしてしまうのではないかというお相手には、まずどのような場合が危険かを見極めてください。
私の経験ですと「面打ち」の際、右こぶしが低い位置までしか上げすに打突してくるのでこちらの顔に引っかかることがあり、特に「相面」の場合にカウンターで「面金に突き」の状態になったことがあり、首が吹っ飛ぶかと思ったことがありました。
その場合は相手の「出鼻面」狙いは基本的にやめて、違う方向から攻めていくことを重視。
そのような相手の特徴を考えて剣道をする必要があるかと思います。
力任せに痛い打ち込みをされる方もおりますが、そのような方の場合はたいてい「大振り」ですので常にこちらから攻めて「打たれる前に打つ」を心掛けることで被害は少なくなるのではないかと思います。
まとめ「打って反省 打たれて感謝」
いずれにしても自分より上手(うわて)の方との稽古の場合は、非常に難しいことは間違いありません。
しかし、「打って反省、打たれて感謝」という格言通り、この気持ちが重要かと思います。どの様な打たれ方をしても、そこには「打たれた理由」がありますから、そこを探った方が自分のためにもなるので賢明であります。
そう思いながら、常に「冷静さ」を失わないでください!それが一番の対処法であります。
けっして、相手を「やり込めてやろう」などと思ってはいけません。
ここまで書いた内容ですが、結局のところ「冷静に相手の特徴を考える」ことや「打って反省 打たれて感謝」はすべての方と相対する際に共通するものです。
なんら特別なことをするものではないということですね!
自分のためになるような剣道を心掛けていきたいものです。
ではまた!
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