一の太刀でございます。
本日は「東京都某地区の親善大会に参戦」です。
コロナ禍になっていくつかの東京都の大会に参加させていただきましたが思うような動きができず
私は自信喪失状態
もとから多くないその自信がさらになくなり、この地域対抗戦に参加するには少々悩みました
団体戦ですからチームメイトにも迷惑をかけてしまうのではないだろうか
負けてしまうことがおそろしい…
しかし試合経験を積まねば年齢的にも下降の一途をたどるだけではないだろうか
私にとってはお声掛けいただくだけでも大変光栄な大会です。
地区の代表として活躍したい!
不安の中で参加させていただくことといたしました
時は2021年11月
一般の部 副将として
本来のこの大会は中学生・高校生・家庭婦人・一般と各部門に分かれ、部門ごとの順位のほか
総合の順位も競う大人数による総当たりの団体戦となりますが、コロナ禍にて2020年は中止、2021年は人数を減らしての開催でした
コロナルールで鍔迫り合いなし
一般の部は本来の7人制から縮小して今年は5人制
私は五・六段枠の副将として参加です
我がチームメイトは名門大学剣道部出身の若手実業団選手がそろっており頼もしいかぎり
しかし、まる2年間は剣道の稽古をしていなかったらしく、数日前に久しぶりの稽古をしたとのことです
新型コロナの影響は大きいものだということを改めて感じました
前回は2018年に参加させていただきましたが、各地区も若返りを図っているのかメンバーがだいぶ変わっているなといった印象
第一戦 A区
若手主体のメンバー構成でスピード感ある剣道をしていました
私のお相手も若そうです
さらに余談ですが、こちらの区は有名な芸人タレントさんを中心としたYouTubeチャンネルからメンバーが婦人部1名、一般部1名と参加されておりました
あ、みたことある~といった方 顔が小さっ!
団体戦でありながら、私は緊張でほかのメンバーの試合に集中できず、勝敗がイマイチわからないまま自分の出番となりました
本来はその状況次第で自分のポジションの役割も変わってくると思いますが、この時の私には他を意識する余裕はありません…
しかし、言い換えれば結構自分の試合に向けては集中できていたように感じます
端正な構えのお相手
上半身は肉厚があり、ガッチリとした体型
細かな実力などわかりませんが、普通に強い選手って見た目や動きでわかります
この方もそうだな~と感じつつ
そのようなお相手の場合は特に最近の私であれば間違いなく完全にビビってしまい、消極的な試合であっさり敗北
しかし・・・この日の私は違いました!
まずは相手から詰めてきます。避けつつまた遠間から開始
次は私から下を攻めてお得意の下から小手
そして小手を誘って返し面
自分が持っているものを出すのみ
お相手は大きく振りかぶってきた!あーこれは小手を狙えばよいのですが打てません
私は剣先をお相手喉元へ向け抑えて回避
お相手の続けての数連打を凌ぎつつ横から小手へと打ち込みます
有効打はありませんが、自分としては「戦えている」と実感しながら攻防
出鼻面狙いもいくつか良いタイミングだったかなと感じるものがあり、それらも自分の精神面の安定に貢献してくれました
そして、せめぎ合いの中から横から小手は空を切るも、その直後も続けて横から小手を打とうと竹刀を担いでいる刹那にお相手の打突が見え、そこに合わせるように小手!
それが相手の面打ちを「なんちゃって出鼻小手」のようなタイミングとして捕らえ
小手あり!
おっしゃー!とテンションが上がります!
これは良い感じか
久しぶりに勝てるかも!
そう思いつつ一本勝ちも想像しつつの試合展開で無事そのようになりました!
よかった~
初戦勝利は幸先よし!
チームも勝ちました!
第二戦 I区
こちらは誰がメンバーとして出てきても強いのは間違いない都内でも高い実力と層の厚さを誇るところ
一番の正念場かなと考えていました
相対するお方はその区代表としても全日本東京都予選会にも参加される実力者
2017・2018年に対戦した方も強い方でしたが、やはりといったところ
待っていてはいけないとこちらから攻めます
しかしスムーズな足さばきと上げない手元からうまく打突できません
初戦同様に精神面では落ち着いていました
互いに際どい場面もありましたが、序盤から中盤にかけては一進一退といった感覚で試合をしていました
しかし、途中からお相手は「九の字」防御とまではいかないまでも、手元を上げて間合いを詰めてきます
これを「小手返し面狙いで小手を誘っているのではないか」と瞬間的に思い、空いている小手を打つことができませんでした…
縁を切ってから一足一刀の間合いまで入る動きのうまさも重なり
このあたりから気持ち的におされてる感を少々感じます
こ、これは「相手強いし引き分けでもよいかな~…」
との思いがノコノコと浮かんでまいりました…
うーむ…弱気
そしてしばらくすると終了の笛の根が
引き分け
チームは負けてしまいました
第三戦 K区
現在個人成績1勝1分け
こちらのお相手に勝てば勝ち越しが決まります
そんな欲に駆られながら試合開始
そんな私の気持ちを見透かすように序盤から私の上げた手元をあざ笑うかのように「逆胴」を打ち込まれます!
旗は上がらずも危なかった~(汗)
しかしながら今日の私は落ち着いています!
この試合以外でも「面抜き胴」など際どい所も打たれますがラッキーな私に旗が味方してくれました
そして今大会で狙っていた「出鼻面」がうまく中盤で決まります
これは会心の一撃!
よっしゃー!いける!と思ったところが危険といいますが、この試合ではなんとかお相手の一本を回避
無事一本勝ちとなりました!
チームは惜しくも負けてしまいました
第四戦 N区
いよいよ最終戦
ほかのチームは途中ひと試合待ち時間があるのですが、我がチームはこの四戦目手前でのお昼休憩をはさみ四連戦です。どのチームも大差ないかと思いますが最終戦は稽古不足で疲労困ぱいです
何とか勝ってチームも自分もうまく締めたいところ
私のお相手は積極的に攻めてきました
しかし、どの試合も「できることをやるのみ」です
私にはそれしかありません
この試合もお相手の攻めに負けずに行きたいところ
しかし、お相手の竹刀さばきに幻惑されて思うようにいきません
さらに初めての経験でしたが、双方ともに鍔迫り合いにならないよう縁を切る際に「しっかりと遠間まではなれていない」という注意を受け、次にあれば「反則をとる」と主審からいただきました
なるほど~と考えつつ開始線へ戻り始めの合図を受けると…
お相手はススっと間を詰めてきました
グッと溜めを作ったお相手
私は我慢のしどころ
次の瞬間にお相手は「面」
私は「返し胴」
これが決まり胴あり!
と、かっこよく書きましたが、実はその瞬間を覚えておらず、胴を打ち込んだ瞬間だけ記憶がある程度…
とにもかくにも昔からよく窮地を救ってくれたこの「面返し胴」がまたもや私を助けてくれました
あーよかった
そしてその後も凌ぎつつ終了
一本勝ちとなりました!
チームも勝ちました!
結果
一般の部は本数差で惜しくも三位
総合では四位でした
それにしても、団体戦は良いですね!
自分も可能な範疇で応援していましたが、見返しても拍手や一定の声があるのは嬉しいものです
個人戦とはやはり違います
最近はめっきり団体戦のほうが好きです
おわりに
3勝1分け
私は以前から「このレベルの大会で活躍したい」という思いがありました
ひとつの目標でありました
それが今大会では目標達成できたと感じます
とても嬉しい…
繰り返しとなりますが、コロナ禍になってからの大会参加は少ないですが、それらで勝った試合はありませんでした
当然「不安」しかない精神状態
結果は自分でも驚きです
今大会直前までにした変化
さすがにこの大会は団体戦でもありますしチームに迷惑かけたくない気持ちもありました
ですから漠然と不安の中で当日を迎えたわけではなく、いくつかの作業をして挑みました
精神面の改善
直近の試合では皇宮警察の名手と試合させていただきましたが、相対した際に感じた自分のあまりのビビりっぷりにびっくりしました
■この試合です(泣)
第59回東京都剣道選手権大会(第68回全日本剣道選手権東京予選会)2020
ちょっとでも相手が動けばすぐに後退し、手元を上げる(泣)悪い意味で
そう、以前からその傾向はあったのです…
細かい実力など知らずとも、お相手の動きから「実力あり」とみるや本来の動きができなくなるビビり(泣)
内弁慶というのですか?
勝ち負けは別としても知っている方には動揺せず、自分の剣道を素直に出せますが、試合展開の速い方や未知の実力者にはどうも…
はー、情けない…
これを何とかしようと考えましたところ、やはりマインドコントロールしかないと考えます
そこで以前なにかで知っていた方法を試すこととしました
「オレはどんな相手にもビビらないし、絶対に勝つ!」
呪文のように繰り返し「独り言」
数日前から思い出したときに必ずこれをやりました
風呂場で思い出せば鏡で自分の目を見つめながら言い続けます
はたから見れば「怖い」ですよね~(汗)
しかし、思考は現実化します(名著)
たぶん…
仕事にも役立つ言い回しにしたので、ダメもとでよいので言い続けました
そして実際に試合会場ではいつもならビビりそうな実力者たちがお相手でしたが、そのようなことは感じませんでした!
これは本当の話です
以前のビビりはありませんでした
直近でスポーツメンタルトレーニングの本も読みました
読んでむだになる様な本ではありませんでした!
ここにも自己暗示の内容が記載されています
できることを整理する
ここ数年は剣道のスタイルを変えようと試行錯誤していましたが、その結果いいところもあれば悪いところもでてきました
いままで勝ってきた際の試合のスタイルをも捨ててしまっていたことに気が付き、自分がどのように試合をしてきたか、それも忘れていました
■私にできること
・剣先上下の攻め
・下から小手
・横から小手(担ぎ)
・返し面
・返し胴
・出鼻面
・担ぎ面
・片手突き(一応いれておく)
これで整理できました
技のバリエーションはそうありません
これらを適切に出せるかどうか
それだけを考えて挑みました
まとめ
とはいえ、幸運がなければ結果は変わっていたでしょうから、確実な効果があるかは何とも言えません
ただ今回はこれらが功を奏したと考えます
ビビらずできたことが、私にとっては最大の収穫です
しかしながら動画を見ていただけるとわかりますが、ちょいちょいおぼつかない足元や打突がみえます
これらを何とかできないものか…
またコロナルールは私としては助かりました
ただの実力不足か、この歳までの経験不足だからかわかりませんが、どうしても引き技や鍔迫り合いからの駆け引き、打ち終わりの居つきなどがうまく対応できません
それらの機会が減少したことは有利に働きました
そして、余談ですが今回は初めて動画を入れさせていただきました
今まではコマ送り画像を編集して入れておりましたが、これがかなりの手間でした
そこで動画のチャレンジをしてみました
ま~試合結果が良かったからという理由も正直あります
今後も機会あればアップするかもしれませんが、その際はよろしくお願いします
暇つぶし程度にでも見てもらえれば何よりです
そして、お相手いただいた皆さんが素晴らしい作法でご対応いただいたことに感謝申し上げます
さらにはこのコロナ禍での開催にご尽力いただいた関係者各位へのお礼申し上げます
ありがとうございました
このような日があるとなおのこと「剣道」やめられませんね!
大変楽しい一日でした!
またメンバーにお誘いいただけるよう努力いたします
ではまた!
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