皆さんこんばんは。昨夜は稽古ができたのですが、私が通っている道場の床はとても素晴らしく体育館のような床ではなく、片方向たった一枚の板を横に並べるだけのもので、さらにその一枚一枚が微妙に湾曲しており踏み込みの吸収も素晴らしいものです。
これが連日の長雨でとても湿気を吸収し、左足の踏ん張りがとても利いて気持ち良いです。
また、昨夜は一番の兄弟子から「面打ち」についてとても良い教えをいただきまして、私の面がまだまだ改善できることに喜びを感じました。そう簡単には修めることができないのですが、またうまくいったら報告いたしますので、よろしくお願いします!
では本題の剣道のお話ですが、本日は試合での「先手を取る」です。
当たり前かもしれませんが、「先手必勝」との言葉もあるように、先に一本を取る重要性は古くからの教えでもあります。
試合はもちろんのこと、稽古でも「先に一本を取りましょう」というお話です。
先に一本を取ることが重要
一般人の場合、試合時間については「3分」あたりが多いのではないでしょうか。学生さんは「4~5分」の場合も多いのではないかと思いますが、この3分という時間はとても短いですよね。
この短時間で先に一本取られてしまうとその後2本取り返すことは至難の業です。たしかデータでも出ていたはずです。
先に取られた方が後から2本取り返して勝つことは確率的にもかなり低く出ていました。4~5分を含めてもその結果でしたから、まず先制することがとても重要になります。
もちろん実力が勝っていれば必然的に先に一本取れるケースが多いかと思いますが、しっかり意識していきたいところです。
具体的に一本を先に取るためにどうしたらよいでしょうか。
まず、前回お話したように「自分の型」をもち、そこから試合を組み立てていきたいところですね。
試合では不用意なことはしない 「三つの許さぬところ」は仕方なし!
では他に重要なことはありますでしょうか。
試合ではまず「防御」が重要かと思います。
野球でもとても良いピッチャーがいるとそのチームは強いですよね。打線は水物ですが点を取られなければ負けない訳です。剣道の試合でも同様ですね。自分の型で攻めていても、一本を取るまでに防御がおろそかになり相手に一本取られてしまっては元も子もありません。
そこで取られる時がどの様な状況が多いのかを考えてみます。
三つの許さぬところ
・起こり頭
・技の尽きたところ
・居つくところ
この状況で打たれることは「実力差」があると、ある程度は打たれることが仕方のないことかもしれません。
しかしながら、次の状況に関しては意識するだけで間違いなく避けることができるものかと思います。
不用意に「近間」や「中間」の間合いにいる
この距離にいる際は「自分が打つ時」だけ。それ以外、相手が攻めてきたなどの状況では間合いを切るか詰めて距離をつぶします。この間合いは本当に危険で竹刀操作の上手な相手では一本取られることは必至。できるだけその場にいないことが良いかと思います。
自分が「打てる状況ではない」のに相手が打ってきそうだと気配を感じて不用意に合わせてしまう
身体的にも気持ち的にも自分が「打てる」状況にいないのであれば、相手の動きから受動的に手元を上げたり打ったりしない。この状況で「ふっ」と、いけるかなと考え打ってしまうと相手に乗られたり誘いだったりで取られる傾向が高いかと思います。
昨年の全日本覇者の熊本・西村選手も「行くときは100%の力で行く、守る時も100%の力で守る」ことを意識されたそうですね。中途半端な気持ちで打ちに行かないことが大事なことではないでしょうか。
要するに「不用意」なことはしないということかと思います。
この二つを意識し実践することでだいぶ打たれなくなるのではないでしょうか。
もし、一本取られるとしても自分のタイミングで自分の自身のある打突を応じ技などで返されたとなればある意味仕方ないと考えられるかと思います。
それ以外のこと無駄なところで打たれることをなくしてまず先手を取ることを心掛けたいですね!
「防御」をしっかりして「自分の型」で攻めて先に一本を取って有利に試合を進めたいところです。
稽古でも先手必勝
地稽古では、打たれることも良い稽古になると思いますのであまり「防御」を重視しない方がよいかと考えます。
地稽古の時間としてはできれば一人5~10分くらいで終えたいところです。その時間内でも「気持ちが抜ける」こともあるかと思います。
それをできるだけなくして常に先手をとりこちらが主導して稽古を行いたいところです。そして縁を切らないで続ける地稽古を心掛けたいところです。これは結構疲れることですが、それが地力につながっていくかと思いますのでそこを意識してがんばっていきたいと考えています。
また、開始して最初にこちらが一本を取ることは試合にも通じますし、精神的にも相手に対して優位になるメリットもあり、それを続けることが自分の稽古にもなるかと思いますので「先手を取る」はいいことばかりです。
常に先手を取る意識を忘れずに稽古に励みたいですね!
ではまた!
コメント