一の太刀でございます。
先週の全日本剣道選手権ですが、皆さんご覧になりましたか?
今年も良い試合が多かったですね!
では勝手に総括まいりましょう!
優勝 鹿児島:星子選手 準優勝 福井:林田選手
前回大会でともにベスト4だった二人が優勝:準優勝となりました。
おめでとうございます!
私の本命選手と予想した中のお二人が決勝とは個人的にも嬉しい限り♪
優勝 鹿児島:星子選手
世代トップを走り続けている星子選手が大学卒業してすぐにこの栄冠を手にしてしまいました。
なんという逸材か
前回大会では同期の松﨑選手に惜敗
今年は諸々の事情から引き続き筑波大学の稽古に参加し、練り上げてきたようです。
技はもちろんのこと、その精神面の強さ、特に「負けん気の強さ」が非常に優れていたように見えます。
この大会に賭ける思いも強かったのでしょう
今後、どのような道を進むのかはわかりませんが、また素晴らしい試合を見せてくれるでしょう。
星子選手 おめでとうございます!
決勝 鹿児島:星子選手 VS 福井:林田選手
互いに素晴らしい試合を重ねて勝ち上がってきております。
どちらが勝ってもおかしくない実績を持った両雄
林田選手が前への圧力を強めます
星子選手は柔軟にかわしつつも自らの圧力も忘れません
「くの字」防御の様に手元を上げつつ試合を作る星子選手に対して、林田選手はまさしく「正剣」といった構え崩さず前への圧力をかけ続けるもの
ともに素晴らしい
均衡状態が長く続くかと思われた矢先!
相面!
これがほとんど同時と思われました
審判の旗は割れます
赤1本 白2本
その直後に赤の旗は白に変わり白3本で星子選手の「面あり」!
見返しますと林田選手はいつも通りに前へ圧力をかけ、星子選手が半歩ほど下がりすぐさま前へ
林田選手としては「出鼻」もイメージしての面か
星子選手は捨て切って打った面か、躊躇ありません
剣道の醍醐味を感じさせてくれるシーンでした
展開としては星子選手の有利な状況
特に星子選手は防御がうまいので林田選手としては相当厳しい展開
二本目開始以降、林田選手は攻勢を強め打突を増やす流れ
しかし
星子選手は小手から表を押さえて面!
この打突を林田選手はかわしきれず「面あり」!
見事星子選手が二本勝ち
お見事でした!
準優勝 福井:林田選手
林田選手は恐るべき選手です
攻め入って面
四回戦:村上選手戦や準決勝:山田選手戦でみせたような、あの「面打ち」を、どれだけの選手がこの全日本選手権の様なレベルの高い大会で一本を取れるでしょうか
きっと数える程度でしょう
今大会で最も驚いたのはこの林田選手でした
当然、これほどの有名選手ですし、私も前回の「大会の予想」記事でも本命に上げたほどのですから、実力者であることは知っております
ところが今大会では私のイメージを超えた剣道をみせてくれました
攻め入って面
星子選手戦での一本目はきっとイメージ通りだったのでしょう
それを取られたところは、まさしく痛恨の極みだったでしょう
それでも林田選手の素晴らしい剣道に魅せられたものは多いはず
準優勝おめでとうございます!
第三位 愛知:山田選手
山田選手は明治大学でも相当なご活躍
激戦区愛知県からの出場です。前回大会でも愛知県予選会で第三位とあと一歩だった全日本の切符を今年は堂々と手に入れて、見事第三位入賞
疑うべくもない実力者ですね
四回戦:地白選手戦でみせた「小手」は圧巻でした。
入賞おめでとうございます!
第三位 神奈川:村山選手
警察剣道界の強豪:神奈川県警にはスター選手が大勢
その中で隠れがちだった村山選手がその実力を改めて見せつけてくれました。
大柄な体型のイメージ通り、あまり多くは動かずじっくりと試合をするスタイル
けして焦らず機会を待つスタイルは参考になります
入賞おめでとうございます!
印象に残った選手
個人的に印象に残った選手についてです!
栃木:大平選手
前回大会も出場している筑波大学学生の大平選手
その際は一回戦にて福井:林田選手と対戦し、見事な面を決めていました。剣先を制しての面打ちは素晴らしい一撃でした。その後取り返されて敗退となりますが、さすがはインターハイ個人優勝選手
そして今大会も目覚ましい活躍でベスト8まで勝ち進みました。
神奈川:村山選手戦では勝っていてもおかしくないものでしたね。
二人の上段選手をも打ち破っての鋭い動き・打突は素晴らしいものでした。
愛媛:村上選手
今大会では並み居る強豪選手を打ち負かしベスト8まで進出しました村上選手は背が高く、端正な構えの正剣をみせてくれました。
林田選手との対戦は負けはしましたが、二本目を取り返した一撃は素晴らしいものがあります。
名手:菅野選手にも面二本で勝っていますが、良いものを見せていただきました。
おわりに
警察界の皆さんも復帰された今大会でしたが、実績ある実力者が次々と早期敗退したことが印象深くのこります。
やはり1年3ヵ月のブランクは厳しいものなのか
とはいえ、他の選手も稽古量としてはさほど大きな差はないように感じます。
優勝した星子選手は特殊な環境だったかと思いますが、教職員の林田選手や実業団の山田選手がよほど実りある稽古を続けられていたとは思えませんが、実際はどうだったのでしょうか。
詳しくは知りえませんが、ともかく今回も素晴らしい大会でした。
この大会に携わったすべての皆様にお礼申し上げます。ありがとうございました。
刹那の判断など、様々なわずかな要素で勝敗が決まる剣道
その醍醐味を多く見る機会をもらいましたね!
現在は緊急事態宣言も解かれ、少し日常が戻ってまいりました。また感染者が増えないことを願うばかりです。
皆さんも引き続きご自愛ください!
また稽古に励み精進いたしましょう!!
ではまた!
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