皆さんこんばんは。一の太刀でございます。
春が近づいていることを少しずつですが感じる今日この頃です。
では剣道のお話です。本日は「立切り試合」です。
恥ずかしながら私は昨年までこの「立切り試合」というものを知りませんでした。
全国で定期的に開かれているようですが、この度はしばらく前のことではありますが福島県にて行われたこの試合の記事となります。
何十人もの挑戦者を相手に続けて試合
上位の有段者3人(基立ち選手)に挑戦者40人が交代で挑み続ける、剣道の「お情け無用150分立切り試合」は10日、福島市で行われた。県勢では基立ちの部で本田聖悟選手(県警機動隊)、挑戦者の部で堀大河選手(福島刑務所)がそれぞれ準優勝した。
日ごろの鍛錬の成果を発揮する場として、県立切り試合実行委員会が毎年開催。基立ち選手はいずれも5段の実力者で、2時間30分にわたり、挑戦者の猛攻をさばき続けた。
時間にして2時間30分…
負ければ終わりではないとはいえ、これだけの長時間試合をし続けるには体力はもちろんですが、気持ちの強さを持たなければできないことでしょう。
2017年に行われたこの会の動画がこちらにあります。
いや凄まじい!!
そもそも「立ち切り稽古」とはどのようなものなのでしょうか。
立ち切り(たちきり)とは、剣道の特別稽古。一人の選手に対して数十人が交代で掛かり、選手に休む暇を与えず、体力の限界まで追い込む。
中略
選手を体力の限界まで追い込むために、体当たり、足払いなど通常の稽古では禁止されている荒技も使う。
立ち切りに挑むには相当な覚悟が必要なようです。
ウィキペディアの中では、かの山岡鉄舟の逸話も紹介されておりますが、まさに命がけの稽古だったようです。
合わせて現代剣道の父ともいえる高野佐三郎先生の述懐もでていますが、途中お粥などは食べたようですが、およそ12時間の稽古をしたこともあるようで、終わった後も一週間ほど血の小便がでていたとのこと…恐るべし…
皆さんの中には経験のある方もおりますでしょうか。
尾形茂五段の場合 上段の構え
かつて秋田県で行われた湯沢市での立ち切り試合
ここで上段の構えで挑まれた尾形茂五段の動画があります。
「片手技」が多い上段でこの立ち切り試合に挑まれるとは…まさに「火の位」
文字でその厳しさをお伝えしていますが、この動画を見れば一層にその凄まじさがわかるでしょう。
感想
さすがに上記の高野佐三郎先生のような長時間のものはないでしょうが、現代でも立ち切り試合を経験するチャンスはもしかしたら身近にあるかもしれませんね。
ツラいものでしょうが、それを達成できれば得難い経験となるでしょう。
それぞれの想いを抱きながら、皆、剣道をしております。
ではまた!
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